Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「どうぞ…」



私はペットボトルのポカリスエットをグラスに注いで怜に出した。



「これは?」


「ポカリです」


怜は上体を起こしてグラスを受け取った。


「こうして…ゆっくりと過ごすのは久し振りだな…」


「怜だって…たまには休息必要ですよ」


「俺だって休みたいけど…なかなかそうはいかない」


怜が休めない理由は私が一番知っている…


怜はグラスの中のポカリを一気に飲み干した。



私はベットの端に腰を下ろし、怜の様子を伺う。



「顔色もいいですね…」


怜は私に両手を伸ばした。

そして背後から抱き竦めて、大きくなったお腹を優しく撫で回した。



「一段とお腹も大きくなったな…」


「そうですか…」









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