Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
《27》命の危険

―怜side-

俺は2日間会社を休み、出社した。


「身体の調子はどう?怜」

「ご心配は無用です。会長…会長の方こそどうですか?」


「私は大丈夫よ。怜」


自身が癌と知り、一時期は自暴自棄になったが手術が成功して…瀬川さんの支えも有り、俺の知る叔母様に戻った。


でも、以前と比べ、俺に対する態度が緩和された。


優しく穏やかな目で俺と話すようになった。


瀬川さんとの再婚は認めていないが。


二人の再婚を認めるのは時間の問題かもしれないーーー・・・



「怜に貴方に全てを譲るつもりでいたけど…貴方だけでは…力不足ね…」


ビジネスに関しては辛口だった。



「そうですよ。会長…貴方にはまだまだ…頑張って貰わないと」


俺達は互いにけん制し合っていたが、今は寄り添うコトが必要だった。


母に対して行った行為は未だに許せないが。


紗月を母の二の舞にしたくないと思うなら、俺が矢面に立ち、紗月を守るんだ・・・









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