Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
―怜sideー
俺は手術室前のソファに腰を下ろして、瀬川と手術の終了を待った。
子供は女の子で、槇村先生が蘇生の処置を施し、保育器に入れられNICUに運び込まれたらしい。
「神楽坂社長」
伊集院先生が心配で駆けつけてくれた。
「母子と共に危険だと言われたらしいけど…槇村先生は有能な先生だし、大丈夫だよ。希望を持って…」
「ありがとう…伊集院先生」
時間がこんなにも長く感じたのは初めての経験だった。常に時間に追われた日々を過ごしてるせいだろう。
手術室から出て来た一人の看護師を捕まえて、紗月の容体を訊いた。
「槇村先生は出来る限りのコトはしています。私の急いでいるので失礼します」
看護師は早口で言うとそそくさに去ってしまった。
看護師に焦った態度でしか、手術室の中の状況を汲み取れないが、
紗月の容体は危険なのかもしれない。
子供は女の子で、槇村先生が蘇生の処置を施し、保育器に入れられNICUに運び込まれたらしい。
「神楽坂社長」
伊集院先生が心配で駆けつけてくれた。
「母子と共に危険だと言われたらしいけど…槇村先生は有能な先生だし、大丈夫だよ。希望を持って…」
「ありがとう…伊集院先生」
時間がこんなにも長く感じたのは初めての経験だった。常に時間に追われた日々を過ごしてるせいだろう。
手術室から出て来た一人の看護師を捕まえて、紗月の容体を訊いた。
「槇村先生は出来る限りのコトはしています。私の急いでいるので失礼します」
看護師は早口で言うとそそくさに去ってしまった。
看護師に焦った態度でしか、手術室の中の状況を汲み取れないが、
紗月の容体は危険なのかもしれない。