Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
怜は槇村先生から紗羅のコトを訊き、私の苦労を考えて離婚を申し出たんだ。


そうあって欲しい。

そう願いたい。


紗羅は私と怜の子供だ。

取り替えのきかない、この世界でたった一人の娘であり、宝物だ。


生きてくれているだけで奇跡。


貴方の存在は私にとっても大きい。


何があっても、私は貴方を育てたい。私の保育器の中で眠る我が子の姿は眩しい。


私は、紗羅の必死に生きようとする小さな命の囁きに耳を傾けた。


母親として我が子を心から愛しんだーーー・・・
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