Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
《LAST》新たな結婚契約書
―紗月sideー
紗羅が退院して、平穏に時が流れていた…
「少しは慣れたようね…」
「慣れないとな…」
仕事で多忙な怜が生後4ヵ月半の紗羅を抱っこする。手つきは毎日抱っこする私と比べて、危なげで落とさないかと心配だけど。
怜は仕事よりも真剣な顔で紗羅に神経を尖らせて必死に抱っこしていた。
紗羅はぼんやりとした大きな瞳で怜の顔を見つめている。
「そんなに見つめるな…パパはテレるぞ。紗羅」
怜は照れ臭そうに口許を緩めて笑う。紗羅も怜の笑みに応えるかのように口許に笑みを浮かべた。
「紗羅が笑ったぞ。紗月」
「今、写真撮るから待っててね…」
「あぁ。撮るなら、早く撮ってくれ…紗月」
怜は紗羅の身体を前へ向けるように抱き直す。二人でカメラ目線。
私はスマホに二人の写真を収める。
「少しは慣れたようね…」
「慣れないとな…」
仕事で多忙な怜が生後4ヵ月半の紗羅を抱っこする。手つきは毎日抱っこする私と比べて、危なげで落とさないかと心配だけど。
怜は仕事よりも真剣な顔で紗羅に神経を尖らせて必死に抱っこしていた。
紗羅はぼんやりとした大きな瞳で怜の顔を見つめている。
「そんなに見つめるな…パパはテレるぞ。紗羅」
怜は照れ臭そうに口許を緩めて笑う。紗羅も怜の笑みに応えるかのように口許に笑みを浮かべた。
「紗羅が笑ったぞ。紗月」
「今、写真撮るから待っててね…」
「あぁ。撮るなら、早く撮ってくれ…紗月」
怜は紗羅の身体を前へ向けるように抱き直す。二人でカメラ目線。
私はスマホに二人の写真を収める。