Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
互いの便宜を図る為の結婚。


思い出したくない過去…黒歴史かもしれない。でも、それが俺と紗月の歩いた道。


今在る幸福は紗月と紗羅のおかげだ。


俺と紗月の間に二人目の天使が誕生した。


「どんな男の子になるのかな?成長が楽しみだ…」


「楽しみね…」



「でも、俺が一番愛してるのは…紗月君だから…」



「私もよ…怜」



「俺はこうやってはっきり言ってるのに。全く…」



紗月は頬を染めながら俺の耳許で囁く。


「私も怜を一番愛しています…」


紗月の存在が俺の人生の色そのものなんだ・・・

君と過ごす時が重なる程、その彩は増えて綺麗な想い出を俺の脳裏に刻んでいく。


「ママズルい…あたしもパパとチューしたい♥」


「別にママはパパとチューしてないわよ。紗羅ってば…誤解しないで」


「あたしだってパパのコトスキだもん…」


紗羅は俺の足許に抱き付く。


「私のいない間に…浮気?怜」


「浮気って…別に…俺は父親として紗羅のお世話をしただけだ」


娘の紗羅に嫉妬するなんて…紗月の独占欲にキモチが高揚する。

紗月…


俺も君を愛してる…


俺はもう君しか愛せないーーー・・・



 END







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