Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
俺には母の血が流れているが、神楽坂家の次々後継者として大切に育てられた。


お婆様も叔母様も俺を可愛がった。まさか、母に影で冷たい仕打ちを行っているとは、5歳の俺は全く気づかなかった。


母は二人に懐いていた俺を寂しく思っただろう…


成長するつれて見えて来た二人の本性。

父を亡くし、次期会社後継者、神楽坂家当主に昇格した俺への干渉はますます酷くなった。





交際相手の素性を興信所で調べ上げて、身分差があると別れを迫るお婆様。
平等である現代の世の中に血筋を重んじる考え方は時代遅れも甚だしい。

会社経営に携わるようになった叔母様は俺の結婚にビジネスを絡め合わせようと企む。

結婚をビジネスの駆け引きに利用されるのは真っ平御免。


だから、俺はお爺様と二人に『結婚はしない』と宣言した。


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