Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
怜は奥の書斎に行ってしまった。


私はバスルームでシャワーを浴びる。怜が使用している爽快なミント系のボディソープを借りて、身体を洗った。


怜の身体から匂う香りと同じ。


フレグランスかと思ったけど、ボディソープの匂いなんだ。


バスルームを出ると、脱衣所の籐のカゴの中に綺麗に畳まれたバスタオルが置かれていた。


怜の気遣いに感謝する。


*********


「怜…」


私は奥の少し開いたドアの隙間から零れる光を頼りに足を運ぶ。


私は彼の為にコーヒーを淹れた。コーヒーメーカーでコーヒーを作るにしてもフィルターの置き場所が判らず、探すのに苦労した。


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