Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
寝室は別々のまま、1週間が過ぎて、不妊検査の日を迎えた。


私達は都内を離れ、横浜の産婦人科病院に向かう。


怜の愛車はアウディA4白のクワトロ。

社用車の後部シートの座り心地も良かったけど、怜のアウディのドライバーズシートの座り心地もいい。

「紗月のスマホのストラップ…渋いな…」



怜は信号待ちで停車すると、私に話しかけて来た。


私のスマホに付けているストラップは小さな観音様。


「怜…私…」


私は怜に隠している事実がある。


怜は遺言状を行使するコトしか頭になく、おまけにBLで聖に片思い。


最低な男で嫌いだと思っても…私は怜はスキなんだ…


だから、彼に話せないーーー・・・


人として軽蔑されるのが怖いのだ…
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