Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
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槇村レディースクリニック。
清潔感のある白いお城のような建物。入口の看板を見て辛うじて病院だと認識する。
エントランスホールも広く、病室フロアまで吹き抜け。
受付で保険証カードを渡し、バインダーに挟まれた紙は初診者用の問診票。
私はソファに座って、問診票を書きこんでいく。
隣に座る怜は落ち着かないのか辺りを見回していた。
「何度来ても…凄い病院だ・・・」
中絶、流産、出産経験の質問で手を止めてしまった。
「紗月は出産経験あるのか?」
「あるワケないじゃない…」
「早く書けよ…」
怜は手を止める私を性急に書くように促す。
槇村レディースクリニック。
清潔感のある白いお城のような建物。入口の看板を見て辛うじて病院だと認識する。
エントランスホールも広く、病室フロアまで吹き抜け。
受付で保険証カードを渡し、バインダーに挟まれた紙は初診者用の問診票。
私はソファに座って、問診票を書きこんでいく。
隣に座る怜は落ち着かないのか辺りを見回していた。
「何度来ても…凄い病院だ・・・」
中絶、流産、出産経験の質問で手を止めてしまった。
「紗月は出産経験あるのか?」
「あるワケないじゃない…」
「早く書けよ…」
怜は手を止める私を性急に書くように促す。