Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「!?」
急激に視界が狭まり始めた。


「眠くなった来たのか?」


「ま、まさか…!!?」

ルームサービスのコーヒーを飲むまで、睡魔なんて全く感じなかった。



「コーヒーに睡眠薬を混ぜておいた」


怜様は口の両端を上げて、ニヤリと笑う。


「眠っていいよ。紗月…後は俺がベットの上で介抱してあげるから…」



「私…帰ります…」


私は椅子を弾いて立ち上がった。


でも、意識がどんどん睡魔に侵食されていく。


「そんな身体では歩けないよ…」


怜様は睡魔に抗う私の身体を抱き締めて優しく囁く。



「離して…」


私は彼の腕の中に身体を崩し、とうとう意識を手放してしまった。

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