Fake love(1)~社長とヒミツの結婚契約書~
「泊まるの?」


「…雨降ってるだろ?」



私はソファから立ち上がって遮光カーテンを開ける。



遮光カーテンの向うは海。


激しい雨で、海面に白い霧がかかっていた。



「雨の日の運転は苦手だ…」


「別に泊まってもいいけど…」


「明日は接待ゴルフ、朝は早めに起きて東京に戻るよ」


「それよりも髪の毛と服濡れてるし、そのままだと風邪引くわよ。怜」



「紗月だって…バスタオル持って来るよ」


怜は再び、部屋を出て行った。







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