恋か愛か。

『最初から聴いてたの...?』

恐る恐る聞いてみた。

『うんうん!俺が歌おうとしたら歌声聴こえてさ!だからギター弾きながら君の歌聴いてた!』


うっ。あのメロディー幻聴じゃなかったのか。

『ごめんなさい。』

うう。恥ずかし。

『何であやまんの!?上手かったのに!でもなんでこの歌知ってるの?俺の作った歌ってもしかしたら有名?笑』

んん?

『これは、あなたが前に歌っているのを聴いて。ってこの歌あなたが作ったの!?』

『聴かれてたんかー。恥ずかしいな。笑 そうだよ!歌作んのが趣味でさ!』

彼はにかっと笑った。私も嘘くさい笑顔じゃなく、自然と笑顔になってた。

『とっても綺麗だった!私も恥ずかしかった。笑 すごいなー。いい曲。』

『まじ!さんきゅ。だよなー笑 あれ自信作なんだ!』

『とてもすごいとおもう。』

『そーか?あ、俺はひなた!“陽”に“恋”に“歌”でひなた。いい名前だろ?笑』

陽恋歌は指で地面をなぞりながら言った。

名前...。

『私は、かなこ。“叶”に“恋”でかなこ。』

『お!叶恋。なんか俺らの名前似てるな笑』

私はまた嘘くさい笑顔で頷いた。

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