キミと帰る道
◆11 2日目のキミ
【◆11 2日目のキミ】
(光輝)
プルルルル———。
家に着いてすぐに、脱いだばかりの制服のポケットに入ったままのスマホの着信音が部屋に鳴り響いた。
電源を入れると。
画面には【着信;池沢 聖羅】と表示されていて。
俺は電話に出た。
「もしもし? …何の用?」
≪問題です!≫
「……は?」
≪今日のお昼休み。
光輝に会いに来た女の子の名前はなんでしょうか!≫
言葉と声質が合わない気がするんだけど。
テンション高そうな効果音を言うくせに。
口調はものすごく真面目っつーか…。
「お昼休みに会ったやつ…?」
———誰だっけ?
『藤谷くん!』と俺の名前を呼ぶ透き通るような声。
俺を見つめてくる真っ直ぐな瞳。
あぁ、思い出した。
スマホを揺らすたびに鳴る鈴の音…。
「逢原すず、だろ?」
≪ひゃー! 正解だよ!≫
さっきとは打って変わって、声からテンションが高くなるのがわかって。
それに変な叫び声を挙げて喜んでる。
(光輝)
プルルルル———。
家に着いてすぐに、脱いだばかりの制服のポケットに入ったままのスマホの着信音が部屋に鳴り響いた。
電源を入れると。
画面には【着信;池沢 聖羅】と表示されていて。
俺は電話に出た。
「もしもし? …何の用?」
≪問題です!≫
「……は?」
≪今日のお昼休み。
光輝に会いに来た女の子の名前はなんでしょうか!≫
言葉と声質が合わない気がするんだけど。
テンション高そうな効果音を言うくせに。
口調はものすごく真面目っつーか…。
「お昼休みに会ったやつ…?」
———誰だっけ?
『藤谷くん!』と俺の名前を呼ぶ透き通るような声。
俺を見つめてくる真っ直ぐな瞳。
あぁ、思い出した。
スマホを揺らすたびに鳴る鈴の音…。
「逢原すず、だろ?」
≪ひゃー! 正解だよ!≫
さっきとは打って変わって、声からテンションが高くなるのがわかって。
それに変な叫び声を挙げて喜んでる。