キミと帰る道






今日は…藤谷くんから『一緒に帰ろう』って誘われた日。
覚えてるかな……?





もし覚えてなくても。
泣かないで我慢する。
そして…私から約束すればいいんだから。





「すずちゃーん!」




「すずー!」





優芽ちゃんと聖羅ちゃんの声が耳に届いて振り返ると。
ふたりと…藤谷くんが、私のところに早足で歩いてくる。





聖羅ちゃんと藤谷くんに、優芽ちゃんが会ったって感じかな?





聖羅ちゃんと藤谷が一緒に登校するのに。
全然嫉妬しないのは。





聖羅ちゃんは私に藤谷くんと帰ることを許してくれてるようなモノだもん。






「聖羅ちゃん、優芽ちゃん! …藤谷くんっ。 おはよう!」





私のところまで来た3人に挨拶をしたら。




優芽ちゃんと聖羅ちゃんは『おはよー』と笑顔で返してくれた。





「…すず、おはよ」




「………っえ?」






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