キミと帰る道
◇12 放課後の帰り道
【◇12 放課後の帰り道】
(すず)
胸はモヤモヤするし。
もうどうすればいいのかわかんなくなってきた。
せっかく、覚えてもらえたのに。
こうやって、向こうから『一緒に帰ろう』って誘ってくれて嬉しいはずなのに。
なぜだか心はモヤモヤしてるんだ。
オレンジ色の空の下。
赤く染まる通学路に、細いふたつの影が伸びていく。
「どーしたんだよ?」
「……へ?」
藤谷くんの顔を見ると。
藤谷くんは私をじーっと見つめて来た。
それだけで胸がものすごくドキドキしちゃうよ…。
「な、なんもないよ…っ」
「それならいいんだけど。
なんか、ぼーっとしてるし」
「藤谷くんと帰るのが久しぶり…だから、かな?
あ、そうだ! クラスメイトのことは覚えた…?」
この気持ちがばれちゃわないように。
思わず話を逸らす。
(すず)
胸はモヤモヤするし。
もうどうすればいいのかわかんなくなってきた。
せっかく、覚えてもらえたのに。
こうやって、向こうから『一緒に帰ろう』って誘ってくれて嬉しいはずなのに。
なぜだか心はモヤモヤしてるんだ。
オレンジ色の空の下。
赤く染まる通学路に、細いふたつの影が伸びていく。
「どーしたんだよ?」
「……へ?」
藤谷くんの顔を見ると。
藤谷くんは私をじーっと見つめて来た。
それだけで胸がものすごくドキドキしちゃうよ…。
「な、なんもないよ…っ」
「それならいいんだけど。
なんか、ぼーっとしてるし」
「藤谷くんと帰るのが久しぶり…だから、かな?
あ、そうだ! クラスメイトのことは覚えた…?」
この気持ちがばれちゃわないように。
思わず話を逸らす。