キミと帰る道
「すずにそう言ってもらえて、少し心が軽くなったかも…」
「本当っ? それならよかった!」
うん、本当によかった。
藤谷くんの柔らかい笑顔が好きだから。
そんな笑顔を見せてくれてるから、嬉しくて。
だからこそ心が動いちゃいそうになる。
この気持ちを止められなくなっちゃうよ。
ねえ、どうしたらいいんだろう?
フられるってわかってて。
それでも、このせっかく作り上げた関係が壊さないように伝えたくて。
〝友達〟のままでいい。
スッキリすることだけでいい。
だけど…そんなこと無理なんだよね。
きっと友達のままではいられなくなる。
私はきっとスッキリできなくて。
でも進まなきゃいけなくてモヤモヤしちゃうと思う。