キミと帰る道
すると、私の涙だけじゃなくて。
空から降って来た雨までもが。
コンクリートを染めていく。
早く家に帰らなきゃなのに。
ぼーっと立ち止まってしまう。
だってさ。
雨なら、泣いててもわからないでしょ?
雨は神様の涙だって、小さい頃幼稚園の先生が言ってたなあ…。
だから、一緒に泣いてもいいでしょ?
「……っく…」
涙と一緒に。
辛くて悲しいこの気持ちが、流れていけばいいのにな。
そして、この恋心も流れていけばいいのに。
どんどん、流れちゃえ。
どんどん、消えて行っちゃえ。
そうすれば、どんなに楽なことなんだろう…。