キミと帰る道
(すず)
今日は晴れ。
心も晴れ。
青いっぱいの空に白い雲が泳いでる。
通学路を歩く足は軽やかで。
なんだかうきうきしてる。
「すずー! なにニヤニヤしてんの?」
「へっ! って、いつからいたの⁉︎」
優芽ちゃんはいつの間にか隣にいて私と同じ歩調で歩いていた。
全然気づかなかったよ…。
「何回も『おはよ』って言ってんのにさ。
あんたがぼけーっとしてるから気づかなかっただけでしょ?」
「う…。 ご、ごめんっ」
「別にいいけどさ。
あ! 昨日は会えたの?」
「うんっ」
昨日の話を持ち出した優芽ちゃんの言葉に、思わず過剰に反応してしまう。
あぁ、もうバレバレだよ〜。
「わっかりやす!
絶対昨日なんかあって、いま機嫌いいんでしょ?」
「は、はい…」
優芽ちゃんの目が鋭く光る。