キミと帰る道
…確かに辛かった。
待つのは、簡単じゃなかった。
だけどね、やっぱり…1番は光輝くんが生きてくれたことが嬉しかったよ。
「…っ、好きです…!」
我慢してた気持ちが、涙と一緒になって溢れ出す。
「俺も好きだよ、すず」
「……うんっ」
「待たせてごめんな?」
「ううん、平気…っ」
待っててよかった。
諦めて逃げ出さなくて良かった。
光輝くんのことを信じて、ただ見つめることしかできなかったけど。
そうしてて、良かった…———。
思い出すことよりも覚えるのが先だった。
だから、不安だったんだ。
いまの光輝くんはいまの私を覚えた。
光輝くんが好きになってくれた私はいないことになったから。
…でもまたキミと気持ちが繋がったことが、奇跡みたいで嬉しいです。
光輝くん、好きです。
———もう忘れちゃわないでね。