生きている証ーそれでも貴方をー
日常の終わり
屋上
・・・・・・
キイィッー、
屋上の少し寂れたドアを開けた。
サアアッー、
強い風が吹いた。
『キャッ、』
髪が風の影響を受け、ボサボサになった。
『はぁ~』
手櫛で整える。
「ため息つくと幸せが逃げるよ?」
そんな声が聞こえた。
『は?』
「だからーため息つくなってんの!」
またまた聞こえた。
『幻聴?』
「違うから。」
その声と同時に上から何か飛び降りてきた。
スタッ、
「俺、安西遥季って名前宜しく。」
そう手を差し出してきた人。