ユーレイくんの恋愛事情
「まぁ、とにかく誤解が解けたことだし、良かった良かった」
「はい、こちらこそご迷惑おかけしてすみませんでした」
あたしがペコッと頭を下げると、
「いいのよ、こいつがいけないんだから」
そういう奈緒さん。
でも完全に無視した暁先輩は、
「あいつ今すっげぇ思い出そうとしてんの、唯ちゃんのこと」
寂しそうに微笑む。
…………
「だから、待っててやって?」
「……はい」
待つ。
たとえ、何年かかろうとも。
夏輝さんがあたしのこと思い出す努力をしてくれるなら…