それでもずっと、君を愛す。
廊下がガヤガヤとうるさい。
「汐音!廊下に期末の結果張り出されたんだって!見に行こ?」
「あ、もう張り出されたんだ。うん、行こっか」
この学校はテストについての対応が早く、結果が張り出されるのも早い。
全く、先生方も大変なもんだな。
「あ、汐音汐音!!私ギリ載ってた!!よかった〜!
汐音は?」
「うん、まあまあかな。」
いつもどおりの結果だ。
「すごいわね!やっぱ汐音天才よね!3位なんて…!」
天才はなんもしなくても出来る人のことでしょう?私とは違うと思うな…
私はどっちかというと努力家だもん。
「ん……?」
「どしたの紅葉?」
「ねえ、王子っていっつも10位内入ってたわよね…?」
「え、そうなの?全然興味なかったからな…」
「そうなの!!この前の中間も結果悪かったのよ…おかしいわ…」
そう思っているのは、紅葉だけじゃないようで、周りに集まっている女子たちも、同じようなことを話しいていた。
最近は学園が富谷遥樹のことでもちきりだ。
まあ、あの噂のことについては私も少し関わっているけれど。