それでもずっと、君を愛す。
ーーーガチャリ。
屋上のドアノブをひねった。
いつもは屋上立ち入り禁止なのに…どうやって鍵手に入れたんだろ…
ーーーギギギギギ
いつも使われていないせいだろうか。蝶番が錆び付いていて、妙な音がドアから聞こえた。
屋上に足を踏み入れる。
どうやらまだ誰も来ていないようだった。
髪と首すじのあいだを少し生暖かい風が通り抜けた。
髪の先を風が持って行く。
顔にかかる髪が邪魔で耳に掛けた。
「まだかな…」
あっちから呼び出しといて相手を待たせるなんて…
なんて失敬なやつ。
その昼休みは、予鈴が鳴るまで待っていたが、誰も来なかった。