それでもずっと、君を愛す。

「ばいばーい!」



「ばいばーい」



紅葉と別れるのもこの公園前。




ざわざわと公園の植木が揺れる。




葉と葉のこすれ合う音が、いろんな音を奏でる。




私は朝と同じように、毎日公園の前で立ち止まる。





朝みたいに人は沢山いないけど、また違った空気が楽しめるから、放課後の公園は好き。




「ふぅぅ〜」




私はここで、1日の疲れをとるように背伸びをする。毎日。




人のいない公園で、ベンチに座って、今日1日を振り返るのも私の日課。



今日は紅葉の彼氏についてみんな色々噂してたなー、とか。





その割には紅葉、気にしてなかったなー、とか。




紅葉のこと狙ってた男の子達、ちょっと可哀想だなー、とか思ってみたり。




こんな他愛もないことを考えて、私の1日は終わる。





私の1日は公園に始まって、公園に終わる。




多分、私にとってここ、「公園」はかけがえのない場所。




こんなこと、前にも言ったような気はするけど。




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