嫌われ者に恋をしました
「痛いことって何?」
隼人は普通に、何言ってんのかわかんないと言う感じで聞いてきた。
「……なんでもありません」
「痛いのが嫌なの?」
雪菜は黙ってうなずいた。隼人は雪菜の額に自分の額をコツンとあてた。
「……何されたのかは聞かない。でも俺、あいつやっぱり許せないよ」
「え?」
「痛いことなんか絶対にしない」
「……」
「他に怖いことはある?教えて?」
雪菜は小さく首を振った。
「本当に?」
「はい」
「痛くなかったら、怖くない?」
「……はい」