嫌われ者に恋をしました
「大丈夫だよ」
もう夢中で、必死に隼人にしがみ付くと強く抱き締められた。
次の瞬間、雪菜は理性を手放して真っ白になった。でも、その間ずっと強く抱き締められていたのが命綱みたいに思えて、すごく心強くて嬉しかった。
放心状態で力が抜けてしまった雪菜を少し離して見つめると隼人が言った。
「今日はここまでにする?」
それを聞いて雪菜は驚いた。そんなのって。私だけ一人でこんなに乱れちゃって、そんなのダメ……。
言葉に出して言えなかったが、雪菜は首を振った。
「いいの?」
雪菜はうなずいた。言葉にするのはハードルが高くて言えなかったけれど、でも、してほしいと思ってしまった。