嫌われ者に恋をしました

 枕に半分顔を埋めて、服を脱ぐ隼人をぼんやりと感じていた。それから避妊具を手に取ったから、それをじっと目で追った。この人はいつまで使ってくれるんだろう。そんなことをぼんやりと思った。

「なに見てるの?付けるとこ、見たいの?」

 少し笑った声でそんなことを言われて、ハッとして枕に顔を埋めて首を振った。

 隼人はにじり寄ると、雪菜を仰向けにして両手を雪菜の肩の横についた。薄明かりに隼人の肩や胸が見えて、その色っぽさに雪菜は思わず息を飲んだ。

「なるべく痛くしないようにするよ」

 雪菜はさっき真っ白になってしまって、もうそんなことどうでもよくなっていたのに、まだそんな優しいことを言う隼人に、涙が出そうになった。

 嬉しくなってどうしても触れたくなって、両手を伸ばして隼人の頬に触れた。

「……だいすき」

 なんだかろれつが回らない。

 雪菜の言葉を聞いて、隼人は少し目を大きく開いて、それから優しい目をした。

「俺も大好きだよ、雪菜」

 隼人はそう言ってキスをすると雪菜を強く抱き締めた。
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