嫌われ者に恋をしました

「雪菜っ、雪菜!」

 何度もそう呼んで抱き締めた。

「く、苦しいですっ」

 隼人は雪菜を離すと、雪菜をクルッとうつ伏せにした。

「あっ、い、いや!」

「汚い傷なんてないよ、雪菜」

 そう言って指で背中をなぞった。

「雪菜は全部綺麗だよ。俺は雪菜の全部が好きだ」

 もしも雪菜が今まで愛されていなかったのなら、俺がその分も愛してやる。

 起き上がろうとする雪菜を軽く押さえて、隼人は背中の傷痕に何度も唇をつけた。

 すると雪菜は、ギュッと目を閉じた。そんな雪菜が色っぽくて、隼人の欲情は一気に燃え上がった。
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