嫌われ者に恋をしました

「……泊まってみてどうですか?」

「なんか、イケナイことしてる感じ。だってこの家狭くてかわいくて、俺がいると違和感あるだろ?」

「また狭いって言いましたね?」

「狭さを楽しんでるんだよ」

「そう言われると、なんとも言えません……」

 ふと雪菜は、家を出る前の楽しそうな隼人を思い出した。

「そういえば、来る前もすごく楽しそうに準備してましたね?」

「……そんな風に見えた?」

「はい、あんまり楽しそうだったので、そっとしておきました」

「なにそれ。恥ずかしいから、そう思ったらその時に言ってよ」

「ふふっ、今度からそうします」

 雪菜が微笑むのを見つめて、隼人は急に真剣な顔をした。
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