幼馴染みと、異世界に

「……………まぁ、処置能力は瑠璃さんの方がありますよ。」

まぁ、普通に考えたらそうだよね

「まず、水を出して傷口を濡らしてください」

パシャ、

「あ、良い感じです」

「…………それで?」

「瑠璃さん、指を鳴らして」

「あ、はい」

パチン

あ、なんか見た感じちょっと綺麗になってる

妖精が和らげたのかな?そんな感じの動きだったし

「‘‘森’’ですから和らげる効果しかないんです」

「あー、森林浴が傷の方にいくみたいな?」

「あ、さすがです詩音さん。そんな感じで合ってます」

あー…………なんかわかった

「それで、私は?」

「美緒さんは………簡単に言えば‘‘無かったことにする’’感じです」

「歴史を変える的な?」

「そんな感じです……けど本当のところ、過去に送る……みたいな。」

「未来に送っても良いんですけどね……未来が大変ですし」

「何してるかわからないものねぇ……」

「はい。ですから過去に送ってみてください。」

「指、鳴らせばいいの?」

「はい。お願いします」

パチン

「…………うわ、すごい!」

みるみる消えていく傷。すごい……………!

「昔のお前痛がってるんだろうな」

と言いつつ笑う詩音。ほんと、あんたはいたずらっ子だよね

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