忘れない1ヶ月の恋

「栗林君はこのへんに住んでるの?」

「龍太でいいよ!」

「あ、うん」

「このへんには住んでねぇよ。
ばあちゃん家があるから、夏休みだけ来てやってんのな」

見た目はどちらかといえば、ちゃらけた感じなのに、優しいんだなぁと思った。

「どこから来たの?」

「東京だよ」

「私も住んでたよ!東京」

「どうしてこっち来たんだ?親の転勤?」

「....」

親が死んだなんて言いたくなくて黙りこくってしまった。
< 5 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop