近未来少年少女



クラスの奴らも進路という言葉を忘れるかのようにフリーチルドレンの世界に夢を膨らましていった


教室の床を見ると進路調査表の紙があちこちに落ちていた


俺は自分の進路の紙を手に取って
『ある訳ねーだろ…』と呟いた


確かにテンション上がる話しだけど………
俺にとっては二次元の世界

夢の国は所詮夢なんだよ


現実に存在しないから夢の国って言うんじゃん…


みんなが夢の世界に浸る中、俺だけ現実に戻った


『なんでー?きっとあるよ!』

まだ現実に戻れないカオリが身を乗り出した

『ねぇよ!なぁ?フク?』

俺は半笑いで話しを振った

『噂だからね…
…でももしあるなら行ってみたいよね』


大人にならなくていい世界か

まぁ…あるなら行ってみたいけど……

ある訳ねーよそんな世界



……………………

……………



< 13 / 599 >

この作品をシェア

pagetop