近未来少年少女



『あたし親に捨てられたの』


え…………
………………………


お、親に捨てられた…?


俺は突然の事で動揺しまくっていた

……………………
な、なんて返したらいいか分からない


そんな様子を見てカオリは、

『そんな顔しないでいいよ。私だって捨てられた記憶ないし』


…………?

捨てられた記憶がない?


『どーゆう…事……?』


『私の親はね、産んだばかりの私を施設の門の前に置いて行ったの』


『…………』



『たった一枚の紙だけ残してね。

“この子をよろしくお願いします。名前はカオリです”
その言葉だけ書いて私を捨てて行ったの』


信じられない現実に俺は全然言葉が見つからなかった……



< 132 / 599 >

この作品をシェア

pagetop