近未来少年少女


そう、俺をこの世界に連れて来たのは間違いなくミノルだ

『だから君が望んだから、僕がわざわざ連れて来てあげた……』

ミノルの言葉に俺は思わず、
『違うだろ!?』

声を荒げてしまった


俺は知ってる

俺は…もう分かっている


『ミノル…お前はこの世界にとって“特別な人間”
俺は…そんなお前にわざわざ連れて来てもらうような…そんな人間じゃない…』

他の住人達みたいにこの世界に来れる簡単な方法はあった

なのに“この世界を作った人間”であるミノルが俺の前に現れた


俺なんかよりずっと前にここに来たリーダーでさえも、ミノルの存在を知らなかった

みんなの前に決して姿を見せなかったお前が、俺の前に現れてわざわざ道案内するなんて……

そんなのおかしいだろ………?



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