近未来少年少女
俺は一息置いて、大きく深呼吸をした
『ミノル。お前は人の心が読めるんだったよな?
なら…俺の言いたい事分かるだろ?』
ミノルは考えるように少し黙った
俺の心を読み取っているのかそれとも………
『……………君がこの世界を望んでいない事ぐらい分かってる。
君が…ここから出たいと思う事ぐらい初めてから分かっていたよ』
さっきまでの余裕なミノルではなく、弱気な声
『君は…さっき僕が“特別な人間”だと言ったね。
だけど僕にとって……』
『………?』
『僕にとって“特別な人間”なのは君だよ、ユウキ』