近未来少年少女


俺は一息置いて、大きく深呼吸をした


『ミノル。お前は人の心が読めるんだったよな?
なら…俺の言いたい事分かるだろ?』

ミノルは考えるように少し黙った

俺の心を読み取っているのかそれとも………


『……………君がこの世界を望んでいない事ぐらい分かってる。
君が…ここから出たいと思う事ぐらい初めてから分かっていたよ』

さっきまでの余裕なミノルではなく、弱気な声


『君は…さっき僕が“特別な人間”だと言ったね。
だけど僕にとって……』

『………?』



『僕にとって“特別な人間”なのは君だよ、ユウキ』


< 152 / 599 >

この作品をシェア

pagetop