近未来少年少女
『あんた学校終わって暇してるならバイトでもしなさいよ!』
いつもの説教が始まった
『………』
俺は何も言わず無言で椅子に座った
リビングにはテレビの音とカレーの煮込む音だけが響いていた
バイトか………
別にやりたくない訳じゃない
やってた事もある
でも給料の半分以上は生活費と言われて家に金を入れていた
だからほとんど自分では使えなかった
働いた分、自分の小遣いになるならいくらでもやる
俺だって欲しい物はいっぱいあるし
だけど小遣いにならない事より
おふくろが俺の金に頼ってくるのが嫌だった
家の為に働く
今の俺にとって重たい言葉
もっと自由でいたい