近未来少年少女



『はぁ……』

俺は大きくため息をついた
カシワギの部屋を後にして、俺は遊園地の街中を歩いていた


『ため息なんかしてカシワギさんに何か言われたの?』

俺の隣には何故か“ナカジ”が居る


その訳はカシワギが帰り際、“九番街は広いし複雑だから街の境目まで送ってやれ”とナカジに頼んだからだった


『別に…』


“仲間になれ”って誘われたって言ったらナカジはどんな反応するかな


ナカジとは特別仲が良かった訳じゃない

同じクラスだったけど、
用事がない限り話さなかったし、

ナカジは頭が良くていつも成績はトップクラスだったから、話す内容も勉強の事や難しい話ばかりで……

俺とは住む世界が違うと
思っていた

だからこうして二人で並んで歩いてる事自体、まだ信じられない光景だった




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