近未来少年少女


俺はあまりジロジロ見てはいけないのかな…と思いつつ、部屋を見渡した

メグは女の人だし、実は女性の部屋に入るのは初めてだったりする


『言っとくけど、ここあたしの本当の家じゃないからね』

そんな俺の様子を見たメグがサラッと言った

え……え?本当の家じゃない?


『……どうゆう事…?』

まさか、他人の家に勝手に……と嫌な汗が出てきた


『ここも私の家にしてるだけ、余ってるプレハブなんて山程あるからね。適当に使ってんのよ』

メグはピンクのゼブラ柄のソファーに座った


適当にって…………
そんな事していいのかよ……?

『じゃぁ……本当の家はどこにあるの?』


“ここも私の家にしてる”って事はまだ複数の家が存在してる事になる

メグは、はぁ…と露骨にため息をついた


『なによ?さっき会ったばっかりなのにもう家に来る気なの?』

明らかに不信な目付き


いや………、
そう言うつもりで言ったんじゃ…………

やっぱり何か話しづらいな………



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