近未来少年少女
……………
今まで誰にも言えなかった思いと、やりきれない気持ちが爆発寸前
脣を噛み締めて口に出さないだけでいっぱいいっぱいだった
そんな様子を見ていたメグは俺の気持ちを悟ったかのように言う
『自分の背負ってる運命が重荷ならもうやめたらいいじゃない』
冗談ではなく、本気で言ってるメグに俺は怒りを感じていた
『やめる……?』
眉間にシワを寄せて、確かめた
『そうよ、ミノルを思い出す事もこの世界から出る事も何もかもやめちゃえばいいじゃない』
『………』
メグは俺がこの世界から出たいと思ってる事も冷静に受け入れていた
でも驚かなかった
メグには全部お見通しな気がしていたから
『今の状況が受け入れられないなら何も考えないでここで楽しく暮らせばいいじゃない?その方があんたも楽でしょ』
…………ツ
俺は拳に力を入れた
……………………
……
ぐっと堪えて、勢いよくメグに背を向けた
『俺は絶対この世界から出てやる』
そう言い放って家から出ようとした時、
『あたしはあんたの味方だけど………
それ以上にミノルの味方よ』
背中越しでメグの声が聞こえた
『あたし達は姉と弟のような関係で友達にはなれなかった。なんでか分かる?』
『…………』
『友達は作るものじゃなくて
いつの間になってるものだって。……………
ユウキ、あんたがミノルに教えたんでしょ?』