近未来少年少女
………………
……
訳も分からず連れて来られたのは四番街
広場を抜けて向かった先はリーダーの家
『な、なんなの?』
俺があたふたしているとカオリが背中を押した
『いいから中入って!』
無理矢理、家の中に押し込まれそっと周りを見渡した
『……?』
家の中にはダイキ組が勢揃いしていた
リーダー、ノリ、ユキ、アンナそしてゲンタ
いつもの和気あいあいとした空気はなく、ただあるのは重苦しい空気
なぜかみんなの顔が険しい
『な、なんかあったの…?』
俺は動揺しながら、みんなに問いかけた
考えてみればダイキ組がみんなで集まるのは久しぶりで……
あの日、あのリーダーとゲンタが喧嘩をした以来、みんなで遊んだりしていなかった
微妙にギクシャクしてしまって“集まろう”と誰も口に出せなかったからだ
俺も色々あって遊んでる場合じゃなかったし………
この空気の中、口を開いたのは…………
『ユウキ、俺ダイキ組抜けるわ』
ゲンタだ
ダイキ組を抜ける………?
『………え?な、なんで…?』
………シーン
俺の質問に誰一人答えようとしない
尋常ではない程、静まり返った家の中
『…さっきからガンちゃん抜けるの一点張りで…。何か言ってあげてよユウキ』
隣でカオリが不安そうな顔をしている
な、何か言ってって言われても………
『……なんで抜けたいの?ゲンタ』
俺はもう一度聞いた
ゲンタがダイキ組を抜けるなんて、何か理由があるはず
ってか理由がなきゃおかしい