近未来少年少女

…………………
………


『ゲンタ!!!!』


森を突っ切って広場をスタスタ歩いているゲンタを大声で呼んだ

ゲンタは俺の声に反応し、歩いていた足を止める

その間に俺はゲンタに近付き、第一声を言った


『ゲンタ………
リーダーは好きでみんなに隠し事してる訳じゃないよ』


言わずにはいられない

俺がでしゃばる事ではないのかもしれない


でも、ダイキ組の中で一番リーダーと付き合いが長いのはゲンタだから………


どうしてもこんな風に二人がすれ違ってしまうのは許せなかった


『リーダーは……
リーダーは……………』


いざ言おうとするが、言葉に詰まる

全てを話したい気持ちと、やっぱり話してはいけないという気持ちが複雑に絡み合っていた


『分かってるよ』


俺の耳に聞こえたゲンタの声

分かってる………?


ゲンタの言葉を理解出来ない俺は、目を丸くさせた


ゲンタを見ると、さっきの怒っているゲンタではなく、優しいゲンタの姿に戻っていた


『リーダーはさ…ユウキがここに来るずっと前から俺達に隠し事があったんだ』

ゲンタが静かに話し始めた


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