近未来少年少女
矛盾してるって自分でも分かってる
ミノルはこの世界を作った人間なのに…
最も危険な奴なのに………
『あんたはミノルを思い出して何とも思わなかったの……?』
メグがダメ元で聞いてきた
『…思ったけど…
自分でもよく分からない』
俺は自分の感情を理解出来ずにいた
『分からないって…?』
いつになくちゃんと話しを聞いてくるメグ
たぶん話題が他でもないミノルの事だから
『“ミノル自身の事を知りたい”…そう思ってる俺ってやっぱりおかしいよね?』
俺は胸の奥に引っ掛かってるものをメグにぶつけた
おかしいよ…こんなの………
するとメグはソファーの後ろから何かを取り出した
そして、バッとそれを俺に投げた
ガシッと勢いよく投げられた物を思わず手で受け止めた
俺の手の中にある物を見て、メグがポツリと言った
『本当はすごく迷ったのよ…“それ”あんたに見せるかどうか』
“それ”
メグが俺に投げてきた物は………
『サッカーボール…?』
俺は両手で受け取った“それ”を見て呟いた
決して綺麗ではないサッカーボール
誰かが使っていた物だろう……
俺は無意識にクルクルとボールを回して全体を見た
…………とその時
衝撃的なものが目に映った