近未来少年少女
少年は少しイラついたように声を出した
『あんたまだこんな所でモタモタやってんの?』
は……?あ、あんたって……
『な、なんなの?お前…』
俺はびっくりし過ぎて言葉が出ない
なんで急に怒られなきゃいけない訳?すると少年ははぁ…とわざとらしくため息をついた
なッ………
俺もさすがに『誰だよお前?』とイラついてしまった
すると少年は俺の足元にあるボールをひょいッと蹴りリフティングをし始めた
トンットンットンッー…と足から頭そして背中へとボールを器用に乗せてゆく
う、上手いな…じゃなくて……!
『俺の話し聞いてる?』
俺が呆れた声を出すと少年は背中に乗せたボールを足に移動させ、そのまま勢いよく俺の方に蹴った
!!!!!
わ……ちょッ!
俺は上手く受け取れず、ボールはコロコロと遠くに転がっていった
それを見た少年はなぜか目を真ん丸くさせていた
『こんなボールも取れないのかよッ!お……』
何かを言い掛けて焦ってやめた
お……?俺は疑問に思ったが、とりあえず転がっていったボールを追いかけた