近未来少年少女


ゆっくりとした時間が二人の間に流れる

『出口を見つけたのね』

メグがそっと口を開いた


“なんで知ってるんだ?”そんな顔をしていると………

『馬鹿ね。あんたを見れば分かるわよ』とメグは言った

本当になんでもお見通しなんだな……


『メグ……俺、ミノルの全部を思い出してくるよ』

メグの目を強く見た、すると………


『“この世界を変える事ができるのも”、“あの子を救う事ができるのも”あんただけ』


『うん』


『………ミノルの事
よろしくね』


メグとミノルは兄弟みたいな関係だった

一番目の住人ミノルと二番目の住人メグ


この世界でたった二人っきりだった時間を、どのように過ごしていたのか俺は知らない

だけど、この二人にも言葉ではいい表せない絆があると俺は実感していた



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