近未来少年少女

……………………
………………

俺は再び走り始めた

二番街にある“ウノ町二丁目駄菓子屋坂本”

あの場所に向かって………………………
………

……………
………


『………キ!』

ハァー…ハァ…


『ユウキ!』


ガシッ!!
後ろから突然手を掴まれた

振り向くと息切れをしたカオリが不安そうに俺の顔を見ていた


『ど……どうしたの?そんなに急いで……。さっきから呼んでも気付いてくれないから追いかけてきたんだけど』

カオリが必死に息を整えながら言った

たぶん相当な距離を追いかけてきたんだろう


周りに目も向けず走っていた俺は全く気付かなかった

『ご…ごめん…』

走り続けていた俺の額には汗が滲んでいた


『ううん…大丈夫。今みんなで………』

カオリが何かを話そうとするが、

『ごめん!俺今急いでるんだ』

俺は手を振りほどき、前に進もうとした

でも…………
カオリの手は離れなかった


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