近未来少年少女

…………………
…………

家の前に着いて俺は大きく深呼吸した

自分の家に入るのに、こんなに緊張する日が来るなんて思わなかった

………ゴクンと息を飲み、覚悟を決めてチャイムを押した

ピンポーンー……


おふくろどんな顔をするかな……つーか一年も失踪ってありえないよな

突然ぶん殴られたりして……まぁ…いいけどさ


そんな事を思いながらドアが開くのを待った

ドタドタドタ…

家の中で慌ただしい足音が聞こえる、暫くして……


『はい?』

インターホンからおふくろの声が聞こえた

声を聞いただけで罪悪感が溢れ出す

俺は勇気を出して声を出した


『俺………』

弱々しい声、ちゃんと名前を名乗った方が……と考えたが、自分の母親にわざわざ名乗るのも変だ

ドタドタドタドタ!!!!
!!!!!!!!


家の中からものすごい足音が聞こえ、それはだんだん大きくなる、そして………
ガチャッッ!!!!!!!!


ものすごい勢いでドアが開いた

ガンッッ!!!!!!

その勢いと同時に俺の頭が大きく揺れた


『い゙ッッ』

悲痛な声、開いたドアに思いっきり頭が当たった

うちのドアってこんなに開くドアだったっけ…



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