近未来少年少女
……………
トーントーン…トーン
ボールを蹴りながら歩き続けた
周りをキョロキョロと見渡してるが一向に“いい場所”は見つからない
その時ザァー…と強い風が吹いた
その瞬間コロコロー…とボールが勝手に転がって行ってしまった
あっ……!
ボールを追いかけるとふわぁっといい匂いがした
……?この匂いは…………
ボールを手に取り、匂いがする方へと歩いて行くと……………………
…………
そこには満開の桜に囲まれた小さな公園があった
桜……?
俺はボールを抱えながら少し考えた
今って……6月だよね?
なのになんで今の季節に満開の桜……?
そう疑問に思いながら、公園へと足を踏み入れた
“公園”と言っていいのか迷う程そこには何もなくて……
木造で出来たベンチが一つ置いてあるだけだった
でも俺は“ここだ!”と直感で思っていた
ここなら誰にも見つからなそうだし、こんな公園あったんだな、全然知らな………
………?
パッと目線をずらすと、公園を囲むように白い建物が目に入ってきた
建物に書かれた文字
【ウツギ総合病院】
ウツギ……?ウ、ウツギ町??
そう、俺はいつの間にかウノ町の隣町“ウツギ町”に来てしまっていた
何にも考えずに歩いてたからな………
でも練習出来るなら隣町でもいいや、その方が内緒で出来そうだし!