近未来少年少女
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辺りがだんだん暗くなり、俺は帰る準備をしていた
『………』
それをミノルは寂しそうに見つめている
俺はガサガサと袋を漁(あさ)り、“ある物”を手に持った
それは………サッカーボールの形をしたガム
ここに来る前に駄菓子屋のおばちゃんがくれた物だ
『はい』
俺は迷わず二個ある内の一個をミノルに差し出した
『……なに?』
ガムを掌で受け取り、ミノルは首を傾げた
『駄菓子屋のおばちゃんがさ……』
一秒、二秒、と間を開けて
『このガム“友達”と食べなってくれたんだ!』
と俺は照れながら言った
俺の言葉を聞いてミノルはただじーっとガムを見た
そして一言『ありがとう…』と言った
少し声が震えて聞こえたのは気のせいかな……?