近未来少年少女
おじさんが居なくなった道路で
『あーなに!!あの人!
訳分かんないんだけど』
俺の怒りは収まらなかった
あんなに怒鳴られる理由が分からないし、あそこまで言われる筋合いはない
『あのおじさん…
この前の人じゃない?』
フクは俺とは違い冷静だった
………この前の人?
……………………
俺は記憶の糸を辿った
最近あの年齢のおじさんを見た記憶といえば……
あ、あのサラリーマンか!
『まぁ…あんまり気にしない方がいいよ。色々あるんだよ…あの人も』
フクが俺の肩を叩きながら、なだめた
色々あるのは分かるけど、だからって………………………
この世の中にいい大人って
どのくらい居るんだろ
大人ってそんなに偉いのか?
なんで俺達はこんなに大人の顔色を伺って生きてるんだ?
そんな大人になっていくなら
俺は大人になりたくない